Nelson Hiking:Rocks Hut編 其の陸
朝の静けさの中歩くのは、やっぱりとても気持ちが良かった。
前日よりも無心で歩けた気がする。
天気は快晴では無かったけれど、雲間から時々太陽の光がさして、それが心地よかった。
1時間ほど歩くと、Dun Saddleという場所に出た。
あたりは見晴らしがよく、このタイミングで太陽も顔を出してくれた。
Dun Saddlleからさらに30分ほど歩くと、Coppermine Saddleという場所に出た。
ここには、目指していたThe Brook Streetの他に、Maitai Damへ進む道もあった。
昔、この辺りは銅鉱山だった。だからCoppermineという名前が残っている。
当時使っていたトロッコのレールを、ハイキング&バイキングコースにしたようだ。
参考:Coppermine Trail / https://www.heartofbiking.org.nz/coppermine-trail/
その名残もあるからだと思うけど、ここからしばらくは森の中ではなく山肌を歩いていく感じだった。
月曜日という事もあったからか、朝が早かったからか、すれ違ったのは一人のバイカーだけだった。
道も平坦だったので歩きやすく、ただ淡々と前に進んだ。
そして、とても静かだった。
しばらく歩いていくと、林の中に入って行った。
道が平坦なのは変わらず、ここもずっとトロッコの線路があったようだ。
この日は内観をあまりせず、出来るだけ歩く事に集中していた。
疲れたら座って休み、軽食をし、歩く。
前の日に比べて、若干疲れやすくなってるかも、と思った。
Third Houseという場所を通過し、さらに歩いた。
そして、Nelsonの海が見えてきた。
「戻ってきたかー、もう少しだな」そう思った。そして、少し安心した。
さらに、虹がうっすらとかかっているのも見えた。
「雲が多い天気だけど、虹が見えたから良き日だ、快晴なら見えなかったかも」そう思った。
虹が見えてから4時間ほど歩き、目的地のThe Brook Streetへは13時半頃に到着した。
朝は7時半頃にRocks Hutを出発したので、6時間ほど歩いた。
案内板では5時間半だったけど、ゆっくり歩いた場所もあったので、妥当な時間だと思う。
Nelsonの街から近い場所に、これほどのトレイルコースがあるとは、正直思っていなかった。
今はあまり遠出しない事にしているけど、近くでも十分楽しめるトレイルコースがある。
というか、留学のために来てから、ハイキングをしていないし、まだまだ知らない場所はNelson近郊にたくさんある。
これから、最低でも月に一回は、こういう1、2泊でのトレッキングをしたい、と今は思っている。
〜おまけエピソード〜
街に戻ってからクールダウンのために川に泳ぎに行った。
「お風呂には入れないけど、水に浸かりたい!」という気持ちがあったから。
そして泳いだ後には「ビールが飲みたい!」と、バーに向かった。
よく行くバーにこの日は行かず、気になっていたバーへ初めて行った。
そしてこの時、財布は持たずに現金だけ持って行った。
ビールを注文した時に、パイントサイズでは5セントだけ足りず、小さいサイズのビールに変えてもらった。
ビールを飲み終えて外に出ると、目の前をちょうどバスが通り、その中にはRocks Hutで一緒だった二人が乗っていた。
そしてこちらに気づき、手を振っているのが見えた。
小さな再開に、ちょっと嬉しくなった。
もし「泳ぎたいけど、ちょっと疲れていてるから」と思ってやめていたり、
お金が十分足りてパイントサイズのビールを注文できたり、
もしくは違う種類のビールを選んでパイントサイズの注文ができたりしていたら、
この小さな再会はなかったかも、と思ったら、なんだか面白いと思えた。